わたしの刺繍は
最近はやりの かわいらしい刺繍ではなく
古典的です
どうしても 今風の刺繍ができないのです
今までは それが悩みでした
ところが
お受験の世界は まるで明治時代のようです
(私にとっては居心地のよい世界なのですが)
着ている服装は
袴からスカートにはなりましたし
持ち物は 風呂敷からレッスンバッグになりましたが
昔の日本の子女に求められてきたお行儀やお作法が重視されます
ちゃんと おうちでお手伝いができていること
汚い言葉でおしゃべりをしないこと
そんなことは あたりまえなのです
小学校の入学試験の行動観察では
おべんとうの時間でさえ試験時間なのです
床に正座をしてランチョンマットを敷き
おひざ掛けをして 背を正しておべんとうをいただきます
この試験を 幼稚園の年長さんが10~11月に受けるのです
お受験のための模擬試験ともなれば
8月には お行儀やお作法ができていなければなりません
お子さまたちは このような厳しい試験を突破して
ようやく入学した学校でも
こんどは 校則が厳しくて
持ち物の規制もある生活がはじまります
持ち物の多くは紺系統です
ほんの少しの刺繍がしてあるものが好まれますが
種類は少なく 選ぶ楽しみがありません
お受験の世界では
わたしが刺すような 古典的な刺繍が好まれます
そのため 多くの受験グッズの刺繍は
巻バラになります
★★★
まだ半分構想中の聖書カバーのご注文をいただきました
構想は2か月ほど続いています
なかなか着手することができないでいました
校則や持ち物が厳しい中
学校内で使うものは 多少色がついていてもいいかもしれない
だめだとしても
紺生地に ちょっとしたかわいいお花を咲かせてあげたい
そう思い 入学式や始業式が始まる前にと
猛ダッシュで 聖書カバーと讃美歌カバーをそろえました
何かを選ぶとき
できれば あれこれ比べて
自分が一番欲しいものを買いたいものです
どれにしようかと選び悩む時間が
それはそれは 楽しいものです
聖書・讃美歌カバーは わずか10種類しかありませんが
それでも 紺だけではありません
ピンクやブルーも揃えていきます
選ぶ楽しさを味わっていただくことが
わたしの励みとなっていくのです